2014年 2013 8 4

書名 2014年〜世界の真実
著者 長谷川 慶太郎

 日本の慧眼とも千里眼とも言われる長谷川慶太郎氏には、
世界の未来が、どう見えるのか。
「超大国アメリカの復活」
「中国の崩壊、戦国時代か連邦制か」
「EUは、経済によってドイツに支配される」
 迫力ある展開によって、
一気に最後まで読みきってしまう本と言えるでしょう。
 この本一冊で、現在の世界情勢の概要を把握できると言えるでしょう。
政治や経済から始まって軍事まで、複眼的な視点で分析しています。
 さて、例によって、少し引用しましょう。
「北朝鮮危機は、中国の内政問題である」
 共産党指導部が中国の内政を、
コントロールできない状態に落ち込んでしまっている。
それを物語るのが北朝鮮危機だ。
 反「習近平」の勢力が北朝鮮を握っていて、
それに習近平は指一本、触れられないということだ。
「北京の中央政府と人民解放軍は、一体ではない」
 文革派は、国民の中で少数だが、有力な支持層がある。
それは、人民解放軍だ。
幹部は、すべて文革派である。
彼らは、要するに先軍政治をしたい。
(引用、以上)
 少し補足すると、
中国では、人民解放軍は、国軍ではありません。
あくまでも「党の軍隊」という位置づけです。
 過去に、党中央の指導で、
人民解放軍を国軍化する動きがありましたが、失敗しました。
 もう党中央が人民解放軍をコントロールすることは不可能でしょう。
人民解放軍は、自らの「意思」を持ったということです。
 どうして、こうなったのか。
それは、党幹部で相次いだ「腐敗、汚職、利権」でしょう。
いくら党幹部でも、党職員の給料では、高級外車は買えないはずです。
 しかし、党幹部や家族の高級外車所有は、当たり前になっていました。
それを可能にしたのが、党幹部の「巨額の蓄財」です。
 一方、人民の生活は、貧富の格差が激しいものとなっています。
この貧富の格差は、アメリカを超えるほど激しいものです。
毛沢東が、今の中国に生まれれば、きっと「共産主義革命」を起こすでしょう。
 これを人民解放軍の兵士たちは、どう見たのか。
その結論が、やがて出てくるでしょう。
 さて、話題は変わりますが、
日本の将来について、こういう論点を長谷川慶太郎氏に書いてほしいと思いました。
「シェール革命によって、石油や天然ガスの輸出国になるアメリカ」
 アメリカに安全保障を依存する日本が、
石油や天然ガスまでアメリカに依存するとなると、
日本は、実質的に「アメリカの51番目の州」となるでしょう。
 これを長谷川慶太郎氏は、どう考えるのか。
すでに「日本は、自主独立路線のフランスにはなれない」と見切ったのか。
 確かにハードルは高く、無理かもしれません。
フランスは、核武装した上で原発大国です。
核武装で軍事的独立を確保した上で、
さらに「エネルギーの独立」を確保するために原発大国になっています。

瀋陽帝国 2012 9 16

書名 中国大分裂 改革開放路線の終焉と反動
著者 長谷川 慶太郎  実業之日本社

 瀋陽軍区の精鋭部隊が、平壌を制圧するのも、
北京を制圧するのも、作戦としては、
8時間以内に完了するでしょう。
 私は、以前、北朝鮮の軍は、
長く続くエネルギー不足によって、
自然消滅したようなものだと書きましたが、
楽観はできないのです。
 瀋陽軍区が、必要に応じて、
北朝鮮に兵器を貸し出すからです。
 たとえば、北朝鮮の軍事パレードの時に、
強力な兵器を北朝鮮に貸し出して体裁を整えることが可能です。
 北朝鮮は、瀋陽軍区の傀儡国家に近いと思います。
その北朝鮮の弾道ミサイルは、北京に照準を合わせているかもしれません。
 そういうわけで、北朝鮮は、現在、経済制裁下にありますが、
このような経済制裁は、あまり意味がないかもしれません。
 このような現状に、北京政府は何も言えません。
中国には、7つの軍区がありますが、
瀋陽軍区が最強です。
というよりも、1強6弱の状態と言った方が正確です。

































































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